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群馬県の高齢者新規陽性者を減らして医療提供体制を改善しよう!(12/24)

●患者数(12月25日朝 発表)

総患者数: 356名

  入院中: 205名(重症10名)

  宿泊療養中: 125名

  入院調整中: 26名

退院・退所等: 25名(死亡2名)

【解説】

入院中患者数に変化はなく、重症者が1名減。しかし、2名の死亡がありましたので、入院中の患者1名が重症になったと推測されます。入院調整中患者数が日々減少していましたが14名増に転じ、総患者数も16名増加しています。医療提供体制は逼迫の度合いを徐々に深めています。

ツイートに「陽性者の2/3は入院が必要って事なのかな?」がありました。この数値(総患者数356名中、入院中が205名)だけでは、その様に見えます。新規陽性者のうち入院が必要なのは原則的に65歳以上と基礎疾患がある患者です。群馬県では新規陽性者の約1/3が60歳代以上です。この値は安定しています。なのに、なぜ現在の総患者数の2/3が入院中なのでしょうか?それは、高齢者は回復に時間を要し、入院日数が長くなるのが一般的だからです。

医学的な要因の他に社会的な要因もあります。高齢者は検査が陰性となっても後遺症のために自宅退院が困難な場合が多いのです。また、入院時よりも介護度が上がっていることも予想されます。感染症病棟から一般病棟への転棟・転院、介護施設への退院も困難なことが多く、感染症病床からの退院に調整作業が必要となります。医療提供体制を逼迫させないために、高齢者の退院先を確保することも重要です。

まずは、高齢者の新規陽性者を減らさなければ、医療提供体制の改善は期待できません。


●保健所別新規陽性患者発生状況(12月24日夜 発表)

館林 11名

太田 9名

桐生 9名

伊勢崎 5名

高崎 4名

前橋 2名

渋川 1名

藤岡 1名

富岡 1名

計 43名

東毛地域 79%(34名)

年齢60代以上 40%(17名)

感染経路不明 33%(14名)



【解説】

群馬県全体(合計)の1週間の平均値は12/20(日)の2.0人/日から徐々に低下して、12/24(金)には1.4人/日になりました。保健所別にみても、2人以上/日は東毛地域のみになりました。

しかし、感染経路不明率に変化がありません。これを低くしなければ、集団感染の発生を抑制できません。感染経路不明率を下げ、集団感染発生を抑制するのに効果が科学的に確認されているのは飲食店の営業時間短縮と検査の拡充です。早期に新たな対策が追加されることを願っています。


佐竹幸子(元群馬大学准教授/元NPO法人EBIC研究会理事長)

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