6指標の推移把握で一喜一憂することなく、これを期に更なる改善を(2/1)


【解説】
本日1/31に新たな集団感染は確認されませんでした。しかし、既に集団感染として発表されている桐生市内の住宅型有料老人ホームで28名、伊勢崎保健所管内(玉村町)のバーで3名の追記がありました。

【解説】
保健所別にみた人口10万人当たりの直近1週間の新規陽性者の移動平均値を昨日1/30の値と比べると、桐生が黄色から一気に赤色に、伊勢崎が橙色から赤色に、高崎が白色から黄色に変化しました。群馬県全体の値は高止まりから増加に転じました。

【解説】
61名の新規陽性者が確認されため、総患者数、入院中、入院院調整中が大きく増加しました。宿泊療養中も増加。
しかし、直近1週間の移動平均値は、総患者数が14名減、入院中は1名減、入院調整中6名減で減少速度は低下しましたが、依然と減少が続いています。宿泊療養中も6名減で、 5日間連続減少が続いています。直近1週間の移動平均値で結果を把握すると、新規患者数の増減に一喜一憂することなく、冷静さを取り戻して問題点を考察できます。

【解説】
本日1/31に29名の高齢の新規陽性者が確認されて入院患者数が大きく増加しましたが、この5日間、6つの指標のステージに変化はありません。医療提供体制の②療養者数は高止まりですが、①病床使用率は低下し続けています。感染状況の⑥感染経路不明者の割合は高止まり。④新規感染は高止まりから増加に転じました。要注意の兆しは現実になりました。しかし、病床使用率に増加はないので、冷静さを保てます。
桐生市内の住宅型有料老人ホームで1/31までに陽性が確認された34名中少なくとも2名は1/24に発症していました。「高齢者・障害者施設 入居者・職員の発熱状況の報告」の運用を見直すと同時に、流行地域では無症状の陽性者がいることも考慮した対策が必須です。最も心配していた事態が発生しましたが、これを期に更なる改善が望まれます。
佐竹幸子(元群馬大学准教授/元NPO法人EBIC研究会理事長)