●患者数(12月21日朝 発表)
総患者数: 407名
入院中: 191名(重症6名)
宿泊療養中: 119名
入院調整中: 97名
退院・退所等: 23名(死亡2名)
●新規陽性患者(12月20日夜 発表)
桐生 7名
館林 6名
太田 5名
伊勢崎 5名
前橋 4名
安中 3名
渋川 2名
吾妻 1名
高崎 1名
富岡 1名
その他 1名
計 36名
東毛地域 64%(23名)
年齢60代以上 31%(11名)
感染経路不明 33%(12名)
【解説】
重症患者数に変化はなく6名、入院中患者数は1名減で191名。しかし、患者数は11名増加して、407名になりました。宿泊療養中が16名減少しましたが、入院調整中が28名も増加して97名。入院中患者数や重症者数に大きな変化はありませんが、死亡が2名。
良い方向に向かう兆しは見えません。新規患者数が高止まりであり、高齢者や感染経路不明者の割合も高い率を維持し続けています。
●保健所別コロナ患者発生状況(12月20日夜 発表)
直近1週間の変化をあらわした表です。
【解説】
安中で12/20に白色から黄色になりました。12/20に3名の新規陽性者の発表があったためです。この3名は12/18に発表された陽性者(80代女性)の濃厚接触者です。1名は福祉事業従事者で、2名は70代と80代の高齢者です。デイケアでの集団感染の可能性があります。12/18に発表された80代女性は、12/17に発表された90代男性の同居家族として検査をした時は無症状でした。12/20に発表された福祉事業従事者の発症日が12/10でした。
この集団感染から言えることは、
・デイケアを利用している方の家族に高齢者がいる場合は、無症状であっても家庭でもマスクをするなどの新しい生活様式で。
・群馬県全域で福祉事業従事者のP C R検査実施を。
デイケアを利用している高齢者が自宅でもユニバーサルマスクをして暮らすことになるとは想像もしていませんでした。しかも、感染拡大していない安中で。高齢者にこの様なことをお願いしなくても良い様に、群馬県全域で福祉事業従事者のP C R検査実施を検討する時期になっていることをこの集団感染は私達に教えていると思います。
渋川でも12/12から12/18までに感染が発表された関連患者8名のうち最も発症日が早いのも福祉事業従事者でした。これは発生場所が異なるのでクラスターにはならないかもしれませんが、地域を越えて感染拡大しています(前橋1名、渋川6名、伊勢崎1名)。2名は60代と90代の高齢者です。そして、初発感染者の濃厚接触者の家族(中学生)から友人(中学生)に感染拡大しています。高齢者施設や病院だけでなく、群馬県全域でまさに市中感染化しています。そして、福祉事業従事者から高齢者に感染拡大しています。
ようやく落ち着いてきた吾妻で12/20に1名の感染経路不明の陽性者が発表されました。職業は福祉事業従事者でした。濃厚接触なしで介護の仕事をするのはとても困難です。群馬県全域で高齢者と接触する福祉事業従事者のP C R検査実施を検討してください。今なら、まだ間に合います。私の叫びに近いお願いが届きますように。
前橋でも、じわじわと増え続けているのも気になります。群馬県全域に広がりつつあります。藤岡の病院でクラスターが発生しましたが、その後、陽性者の発表はなく、落ち着いて、12/20に白色になりました。これが本日、唯一の救いでした。
佐竹幸子(元群馬大学准教授/元NPO法人EBIC研究会理事長)
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